ブロック塀に使うCB120・CB150の違いと選び方

CB120・CB150の違い

ブロック塀をつくるときに迷いやすいのが「CB120」と「CB150」。数字は厚み(約120mm/約150mm)の目安で、強度や安定感、コスト、見え方に関わります。庭の雰囲気だけでなく、敷地条件や高さ計画によって最適解が変わるのがポイントです。

一般にCB120は軽くて扱いやすく、敷地を有効に使いやすい一方、CB150は剛性と安定性に余裕が出ます。風当たりや高低差、土圧の有無、仕上げの重さなどを踏まえて選ぶことで、割れや傾きのリスクを減らせます。厚み選び=安全性と納まりの土台という意識が大切です。

では、自分の敷地ではどちらが合うのか。そこでこの記事では、CB120・CB150の基本の違いから、強度・コスト・スペース・仕上げの観点、そして実際のケース別の選び方と注意点まで、外構のプロ目線でやさしく解説します。

エクスビズ

こんにちは、元・外構職人のケン(2級建築士)です。外構で悩む方に向けて、「ウソなし・経験ベース」で判断材料をまとめています

現場で約20年。夏は炎天下で汗だくになり、冬はかじかむ手でブロックを積みながら、数えきれない外構工事に携わってきました。その経験をもとに、この記事でも迷いやすいポイントを整理していきます。▶ プロフィールを見る

この記事のもくじ



    1. CB120とCB150の基本:寸法・重量・よく使う場面

    CBは厚みで使い分けるのが基本です。CB120(約120mm)は省スペースで扱いやすく、CB150(約150mm)は自重と剛性に余裕が出て安定します。

    厚みが増すと断面性能と転倒・風圧への抵抗が上がり、フェンスや笠木など上部荷重にも強くなります。一方で材料費・運搬負担は増え、通路や敷地有効幅は目減りします。計画高さ、風環境、仕上げ重量、納まりの余裕を総合して選ぶのが妥当です。

    • 低〜中高さで敷地を広く使いたい:CB120が有利
    • 通路が狭い・境界際で納まりをスリムに:CB120
    • 高さを出す・風当たりが強い:CB150が安心
    • 擁壁上やフェンス併設など上載荷重あり:CB150

    「配筋や基礎を強くすればCB120でも足りるのでは?」という考えもありますが、敷地条件や規準次第です。厚みだけで決めつけず、設計条件を数値化したうえで、厳しい条件では安全余裕を持てるCB150を優先する判断が堅実です。

    2. 強度と安定性の違い:高さ・風荷重・土圧で見る選定軸

    選ぶ基準は「高さ・風荷重・土圧」です。迷う場合は安全側のCB150を検討します。

    厚みが増すと断面剛性が上がり、たわみや座屈に余裕が生まれます。塀が高くなるほど細長比が不利になり、風当たりや上部にフェンス等を載せるほど荷重が増えるため、CB150が安定です。なお土圧を受ける用途は原則ブロック塀不適で、必要に応じてRC擁壁など別構造を検討します。厚み=安全余裕と考えるのが基本です。

    • 低〜中高さ(〜約1.2m)・風が弱い:CB120+適正基礎・配筋で可
    • 中高さ(約1.2〜1.6m)・風が強い・上部にフェンスや笠木を載せる:CB150が無難
    • 角地・吹きさらし:CB150+基礎増し・控え壁の追加ピッチ短縮を検討
    • 宅地土留めなど土圧が想定:RC擁壁等を前提に、ブロック塀で代用しない

    「薄い方が敷地効率やコストが良い」のは事実ですが、条件を外すとひび割れ・傾きのリスクが跳ね上がります。現地の風環境・高さ・上載荷重を図面で数値化し、それに見合う厚みを選びましょう。判断に迷う場合は、余裕を見込んでCB150を採用するのが結果的に安全です。

    3. コスト・敷地効率・仕上げとの相性

    CB120とCB150は、初期コスト・有効幅・仕上げの許容度がトレードオフになります。

    一般にCB120は材料単価と運搬手間が抑えやすく、見付厚が薄いぶん敷地を有効に使えます。一方でCB150は材料・基礎幅・モルタル量が増えがちでコストは上がりますが、重い笠木や塗り厚、背の高いフェンス柱などに対して余裕のある剛性と安定感を確保しやすいのが利点です。

    • 予算優先・敷地を広く使いたい:CB120(低〜中高さ、軽い仕上げ向き)
    • 高さを出す/風当たりが強い:CB150(揺れ・たわみを抑えやすい)
    • 重量仕上げ(厚塗り・タイル・重い笠木)や高尺フェンス併設:CB150が無難
    • 境界際で有効寸法を確保したい:CB120(見付+30mm差を意識して納まり検討)

    「CB120でも十分では?」という場面もありますが、仕上げ重量や高さ条件によっては余裕が不足しやすいです。逆に、すべてをCB150にするとコストと敷地効率が悪化します。求める高さ・仕上げ・風環境を数値化し、コストと納まりのバランスで選ぶことが結局最適解になります。

    4. ケース別の目安:塀の高さなど

    塀の高さ・風当たり・上載荷重に合わせて、CB120とCB150を使い分けるのが安全です。

    厚みが増すほど座屈や転倒に対する余裕が生まれ、基礎寸法や控え壁ピッチにも選択肢が広がります。敷地の高低差やフェンス・笠木などの上載荷重が加わると求められる剛性は上がります。地域の基準や隣地条件も合わせて判断します。

    • 〜1.2m程度・風弱い・上載なし:CB120で可(基礎・配筋を適正に)
    • 1.2〜1.6m、またはフェンス併設/角地・風強い:CB150を優先
    • 1.6m超や通学路沿い:設計者確認+控え壁短ピッチ、場合によりRC+化粧へ変更
    • 擁壁上や土圧を受ける計画:ブロック塀で受けず、RC擁壁等に計画変更
    • 重い仕上げ(笠木石・塗り厚い等):CB150+基礎増しで余裕を確保

    「敷地が狭いから薄い方で…」と思うかもしれませんが、厚みだけで解決できない場合もあります。基礎・配筋・控え壁・排水をセットで最適化し、最終的には高さ×風×荷重でCB120/150を選び直すことが、割れや傾きを避ける近道です。

    5. 選定前チェックリスト:基礎・配筋・控え壁・排水・法規確認

    CB120/CB150の選定前に、基礎・配筋・控え壁・排水・法規をチェックリスト化して数値で確認することが重要です。

    厚みだけで安全が決まるわけではなく、地盤条件や高さ、上載荷重、仕上げの有無で必要仕様は変わります。基礎の剛性不足や排水不良は割れや傾きの主因となるため、設計段階での整合が必須です。安全と耐久性は「構造・排水・法規」の三点セットで成立します。

    • 基礎:凍結深度・地耐力に応じた根入れと幅、連続フーチング/基礎梁、アンカー筋の定着長を確保
    • 配筋:縦筋(芯材)と横筋のピッチ・径を計画し、継手位置・重ね長さ・かぶり厚さを図面で明記
    • 控え壁:必要高さ・風荷重・土圧の有無で設置可否とピッチを判断(擁壁上は特に慎重に)
    • 排水:水抜き・透水目地・裏込め砕石で背面水圧を逃がし、上部笠木や塗装時は雨仕舞いを先決
    • 法規・境界:自治体基準・道路斜線・越境の有無・隣地同意、既存基礎の再利用可否を確認

    「厚いCBなら安心」と考えがちですが、基礎や配筋、排水、法規のどれか一つでも不足すると不具合に直結します。まずチェックリストで条件を数値化し、CB120/CB150のどちらが全体計画に適合するかを決める――この順番が結局いちばん確実で、後悔のない選定につながります。


    👷 元・外構職人の辛口トーク

    エクスビズ

    CB120かCB150か?「厚い方が安心」は半分ウソだ。塀の寿命は厚みより仕様で決まる。基礎・配筋・控え壁・排水、この4点が抜けた現場は必ずどこかで泣く。写真映えよりも先に数量と図面を固めろ。俺の結論はいつも同じ――数字が先、意匠は後だ。

    高さを出す、風が強い、上にフェンスや笠木を載せる、擁壁上に載せる――この条件が揃うならCB150寄り。低〜中高さで敷地効率を優先、仕上げが軽いならCB120でも行ける。ただし控え壁ピッチ・縦筋径・基礎寸法・背面の水抜きは図面で確定。ここをケチるな、控え壁・排水をケチるなだ。

    迷ってるならまず無料の外構診断ツールで全体の費用相場とプランを整理しろ。高さ・荷重・境界条件を入れれば当たりが出る。方向性が決まったら要所だけプロに投げて一気に形にする。動かないやつほど高くつく。厚みの議論で時間を溶かす前に、仕様と数字で勝負だ。

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    まとめ

    CB120とCB150は見た目の違いだけでなく、強度・安定性・コスト・敷地効率に影響します。低〜中高さで敷地を広く使いたい場面はCB120、高さを出す・風当たりが強い・上部に重量物(笠木/フェンス/塗り仕上げ)を載せるなど剛性を優先する場面はCB150が有利です。いずれも基礎・配筋・控え壁・排水をセットで考えることが、安全と長寿命の前提になります。

    選定を迷う原因の多くは、敷地条件(高低差・風・隣地境界)と求める高さ・仕上げ重量を“数値化”できていないことです。まずは必要高さ、想定荷重、控え壁ピッチ、境界からの納まり、メンテ性までを紙に落とし、どちらの厚みが全体設計にフィットするかを判断しましょう。数字で比較すれば、後戻りや割れ・傾きリスクを抑えられます。

    ここで止まらず次の一歩へ。全体像を固めたい段階なら、外構全体の費用感とレイアウトを素早く整理できる無料診断ツールで方向性を掴みましょう。すでに工事へ進みたい場合は、外構一括見積もりで仕様と価格を並べて比較するのが近道です。読むだけで終わらせず、今日の検討を“数字とプラン”に変えて前に進めましょう。



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