
こんな人に向けて作ったサイト
外構や庭工事をしたいけど、何から調べればいいか分からない人へ。

現場、営業、設計、見積もり、クレーム対応までやってきた。
外構は、完成写真だけ見ても分からない。
見積もりの抜け、下地の甘さ、水はけ、近隣対応、職人の腕。
失敗する原因は、だいたい工事前にもう出ている。
安いだけで選ぶと、あとで高くつく。
おしゃれだけで選ぶと、暮らしにくくなる。
業者の言うことを全部信じると、抜けに気づけない。
きれいごとは少なめにしている。
外構は、知らないまま進めると普通に損する。
だからこのサイトでは、現場目線で「どこを見るべきか」をまとめている。
経歴
- 元外構業者
- 2級建築士
- 外構歴20年以上
- 現場・営業・設計を経験
- 累計2,000件以上の外構工事に関与
- ホームページ開設:2023年10月25日
- SNS:インスタグラム
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外構の現場で見た、忘れられない話

外構の現場には、いい話も悪い話もある。
ありがたいお客さんもいた。理不尽な現場もあった。近所の人に助けられたこともあれば、近所の人で仕事が止まったこともある。
完成写真には出てこないけど、現場にいた人間だけが覚えていることがある。
ここでは、元外構職人として忘れられない話を残しておく。
ほとんどのお客さんは、ちゃんとしている
基本的に、お客さんの多くはいい人だ。90%以上はそうだったと思う。外構はネットの中の匿名の付き合いじゃない。名前も住所も分かっている。現場で顔も合わせる。だから客も無茶はしないし、こっちもできることは精一杯やる。
職人は、生身で人と付き合う。今の時代、それは悪くない。ネットなら簡単に悪口を書ける。でも実際に顔を合わせていれば、職人だって完璧じゃないと分かってくれる。
最初はとっつきにくい客でも、仕事が終わるころには、お互い少し名残惜しくなることがある。だからといって、手を抜くという意味じゃない。お互い敬意を持って接していれば、多少の不満は飲み込めることもある。もちろん、クレームは言ってくれていい。直すべきところは直す。それも現場の仕事だ。
今まででいちばん屈辱的だった現場
事務所から1時間半の現場だった。最初は、いくつかの処分だけ頼まれた。見積もりは数万円。けれど工事が始まった途端、あれもこれも処分してくれと言われた。家の中からゴミを全部庭に放り投げてあって、それを片付けないと仕事ができない状態だった。
俺が中心になって片付けた。多分、軽トラ5台分にはなったと思う。処分場に持ち込んだり、朝5時に事務所を出て、現場近くのゴミ捨て場に客と一緒に捨てたりした。全部俺がやった。
いい加減むかついたので、「話が違う」と言った。その場では何も言われなかった。仕事が終わったあと、その客から書道で「我慢」と書かれたものが送られてきた。
俺は何を我慢すれば良かったのか、今でも謎だ。他の業者だったら20万円はかかる片付けを数万円でやったことに我慢?話が違っても我慢?バカにされても我慢?いまだに分からない…
悔しいというより、屈辱だった。
「不良品ですか?」と言われた目隠しフェンス
目隠しフェンスの切り詰めは、職人泣かせの作業だ。ある現場で、採光パネル付きの目隠しフェンスを現場で切り詰めた。工場の台の上で切るわけじゃない。地面で、寸法を見ながら、細かく合わせる。
仕上がりに5mmくらいの隙間が出た。営業がお客さんと最終確認をしていたとき、その人が言った。「不良品ですか?」
俺のミスと言えばミスだ。技術不足と言われても仕方ない。ただ、他の現場ならまずクレームにならない仕上がりだった。
やり直しになった。今度はかなり神経を使って切り詰めた。クレームは出なかった。その家は大きく、車も高級車だった。
その後、仲間内でちょっとしたミスを見つけるたびに、「不良品ですか?」と言い合って笑った。今でも笑える思い出だ。
あっち側の人間にはなりたくないと思った現場
役所関係の仕事で、駅近くにフェンスを付ける現場があった。毎日、現場監督が来た。しかも一日中そばにいる。たまに口を出してくるけど、怒鳴るわけでもない。むかつく人ではなかった。ただ、ずっと見られている感じがして、正直気持ち悪い現場だった。
今でも覚えているのは、お茶の時間だ。職人はだいたい10時と3時に休憩する。缶コーヒーとか缶ジュースを飲む。その監督は、一度も奢ってくれなかった。でも毎日そばにいるから、こっちが奢らないわけにもいかない。たしか1週間ぐらいの現場だったと思う。毎日毎日、こっちが飲み物を出した。
あれは本当にケチな野郎だった。人の現場に張りついて、おこぼれみたいに飲み物だけもらっていく。みっともない大人だと思った。
家に帰ってもやることがなかったのか、飲みに誘われた。俺は行かなかった。先輩が一緒に飲みに行った。でも、その監督は1円も払わず、先輩が奢ったらしい。これが談合なのか。ご機嫌を取らないと次の仕事がもらえないのか。技術じゃなく、付き合いで仕事が回る世界なのか。俺には理解できなかった。
その監督を見て、呑気なものだなと感じた。羨ましくはなかった。俺は、あっち側の人間じゃなくて良かった。現場で汗をかいてきた側で良かったと思った。
見下されたから、ホームページを作った
元いた会社で、俺はホームページを作った。まだ今ほどネットが強くない時代だった。その地域ではほぼ独占状態。エリアを絞っても、月50件ぐらい問い合わせが来たことがある。今考えると、いい時代だった。
きっかけは、大手ハウスメーカーの勉強会だった。そこで、ものすごく見下された。こっちは下請け。仕事をもらっている側。だから黙って座っているしかない。でも、現場監督なんて現場を何も知らない素人みたいな人間もいる。そんな奴らに偉そうにされるのが、どうしても我慢ならなかった。
下請けだから黙ってろ。そんな空気が嫌だった。だったら自分たちで仕事を取ればいい。そう思ってホームページを作った。結果、問い合わせは一気に増えた。毎日てんてこ舞いだった。
あの時は悔しかった。でも今思えば、見下されてよかった。あのまま大人しく下請けをやっていたら、自分たちで仕事を取る発想すらなかった。偉そうにしていた連中より、現場を知っているこっちの方が、お客さんの役に立てる。そう本気で思った。
お客さんより、近所の人の方が難しいことがある
多くのお客さんは、本当にいい人だった。お世辞じゃない。たまには変な人もいたし、細かすぎてストレスが溜まる現場もあった。でも90%以上は、ちゃんと節度のある人だったと思う。
それより困ることが多かったのは、近所の人だ。工事の音、ほこり、車の停め方。外構はお客さんの家でやっているようで、実際は近所にも迷惑をかけながら進める仕事だ。
俺の経験では、とくにきつかったのは年配の男性だった。定年して家にいる時間が長いのか、近所で工事が始まると、音や車の出入りがやたら気になるんだと思う。暇なのか、ずっと見ている人もいた。正直、あの視線はきつい。
文句を言ってくれるなら、まだありがたい。こっちは謝罪も説明もできる。「申し訳ありません。もう少しで終わりますので」と言える。でも、何も言わずに目の前を通って嫌な顔をしたり、あからさまにドアや窓を強く閉められると、かなり心が削られる。
一方で、年配の女性は優しい人が多かった。「ご迷惑をかけて申し訳ありません」と言うと、「いえいえ、お互い様ですから」と返してくれる。あれは本当に救われる。若い人も、自分たちが家を建てた経験があるからか、理解してくれることが多かった。
文句があるなら言ってくれ。こっちも何とかする。会話すれば打ち解けることもある。最初は怒っていた人が、最後には普通に話してくれることもあった。現場は、工事だけじゃない。人の機嫌とも付き合う場所だった。
